誕生石(たんじょうせき)とは
誕生石(たんじょうせき)とは、1月~12月までの月ごとに定められた宝石のことです。それぞれの月ごとに決まった宝石があり、自分の生まれた月の宝石が誕生石になります。
バースストーン(birthstone)、バースデーストーンともいいます。
自分の生まれた月の宝石を身につけると加護があり、幸せが訪れたり願いが叶うとされています。また、災難や不幸から守ってくれる効果もあります。
お守りとして誕生石を身につけるには、宝石そのものを持ち歩くのではなく、誕生石を使用した指輪・ネックレス・ブレスレットなどのアクセサリーや、腕時計やキーホルダーを身につける方法が一般的です。
誕生石のついたアクセサリーはプレゼントにも最適です。贈る相手の幸せ・健康・安全を願って、最適のものを選びましょう。
誕生石の起源は
誕生石の起源には諸説あり、どれが正しいのかはっきりとはわかっていません。
しかし、以下の説が起源ではないかと言われています。
- カルデアで生まれた占星術による、12の神のエンブレムの宝石
- 旧約聖書の出エジプト記に記されている、胸当てにはめ込まれた12種類の宝石(出エジプト記28章17~20節)
- 新約聖書のヨハネの黙示録に記されている、城壁の土台に飾られた12種類の宝石(ヨハネの黙示録21章19~20節)
誕生石をお守りとして身につけるのようになったのは、ユダヤ人が18世紀頃に移住先のヨーロッパで広めたのが始まりとされています。
それが現代まで広められ、今日では誕生石のついたアクセサリーを身につけることは一般的になりました。
誕生石は誰が決めたのか
誕生石の起源は古く、大昔から伝えられてきましたが、現在の誕生石は商業的な目的で定められたものです。
また、誕生石は国によっても異なります。
始まりは1912年、アメリカの宝石商組合(現在のジュエラーズ・オブ・アメリカ)が最初に誕生石を決めました。
イギリス、フランス、カナダ、オーストラリアなども、後にそれぞれ自国の誕生石を選定しています。
最初に誕生石を定めたアメリカに倣って選定していることが多いですが、国ごとに好みや事情を考慮しつつ、少しずつ異なっています。
日本では、1958年に全国宝石商協同組合(現在の全国宝石卸商協同組合)が日本の誕生石を発表しました。
アメリカの誕生石に、日本らしさと好みを考慮しつつ、サンゴとヒスイを追加した全19種類が最初の日本の誕生石でした。
しかし後に、他の団体も独自に誕生石を定めたため、国内の宝飾品業界内でも誕生石の統一はされていませんでした。
消費者が混乱する原因にもなっていたため、全国宝石卸商協同組合は2021年12月20日に、日本ジュエリー協会と⼭梨県⽔晶宝飾協同組合の賛同を得て、63年ぶりに誕生石の改訂を行いました。
新たに10種類が追加され、全部で29種類。
これが最新の日本の誕生石です。
最新の誕生石は29種類
2021年、全国宝石卸商協同組合は日本ジュエリー協会と山梨県水晶宝飾協同組合の賛同を得て、国内の誕生石の改訂と統一を行いました。
日本の誕生石は、全部で29種類あります。
1月 | ガーネット |
2月 | アメシスト クリソベリル ・キャッツ・アイ |
3月 | アクアマリン ブラッドストーン サンゴ アイオライト |
4月 | ダイヤモンド モルガナイト |
5月 | エメラルド ヒスイ |
6月 | 真珠 ムーンストーン アレキサンドライト |
7月 | ルビー スフェーン |
8月 | ペリドット スピネル サードオニックス (サードニクス,サードオニキス) |
9月 | サファイア クンツァイト |
10月 | オパール トルマリン |
11月 | トパーズ シトリン |
12月 | トルコ石 ラピス・ラズリ タンザナイト ジルコン |
全29種類のうち、2021年に追加された宝石は以下の10種類です。
- 2月:クリソベリル・キャッツ・アイ
- 3月:ブラッドストーン
- 3月:アイオライト
- 4月:モルガナイト
- 6月:アレキサンドライト
- 7月:スフェーン
- 8月:スピネル
- 9月:クンツァイト
- 12月:タンザナイト
- 12月:ジルコン
誕生日石とは
誕生石が12の月ごとに定められたものであるのに対し、1月1日から12月31日までの366日それぞれに定められたものを『誕生日石』といいます。
誕生石と違って、誕生日石は全国宝石卸商協同組合が定めたものではありません。